スタメン
今シーズン通して採用している4-2-3-1を継続した。前節、マンチェスター・ユナイテッド戦と比較すると2人が変更されていた。代表戦で怪我をしたダイアーが外れ、モウラがベンチスタートとなった。代わりにアルデルヴァイレルトとベルフワインがスタメン入りとなった。
SBは、前節、特に攻撃面で存在感を示したオーリエ、レギロンが入った。
試合の外観
前半、開始1分もしないうちにスパーズ が先制する。さらに9分、15分と得点し、前節のように大量得点を期待しちゃう展開、その上、ウエストハムに得点の気配がないまま前半が終了した。
後半、さらに追加点を狙うスパーズは決定期を作るが得点できなかった。対するハマーズはまだ得点の気配のない。ここで、スパーズ復帰後初ベイル!まだまだ得点の気配のないハマーズ。3点とったし、ベイル試せたし、そろそろ試合締めよっか、4-5-1で。
フリーキック?どうぞどうぞ。もう81分ですわ。何もできんでしょ。アレ?バルブエナやるやんけ。
クロスはクリアして、CK受けて試合締める保持に持ち込もうか。アレ?サンチェス?それ、俺らのゴールやん?ベイルが点取るけん気にせんでええよ…。
FKのセカンドを保持してしまいやな。アレ?ランシーニ?ロスタイムでゴラッソ?魅せるやん?ベイルが16点取るけん気にせんで…。残り、ロスタイムだけやん。
3-0から残り10分で同点やん。
出前館の浜ちゃん:「そんなにガックリすんなや。選手も頑張ってくれたやん?労ったったらええんちゃう?」
なるかい!!!!
以前にトッテナムのプレー原則について考えた記事もありますので合わせて読んでみてください。
https://kemariboys.com/2020/10/12/
ウエストハムのライン間を狙う
GK+CB+ホイビュアのひし形ビルドアップで始める。
ウエストハムはトッテナムのDFラインまでハイプレスを仕掛ける。対するトッテナムは空いたライン間や逆サイドにロングボールを狙う。
ウエストハムはハイプレスを仕掛けてくるが、プレッシャーをかける目的なのか、SBからSHへのロングを奪う狙いなのか、緩いハイプレスだった。スパーズの2点目はまさに空いたライン間のスペースを使った得点だった。
ゾーン2でも、右サイドに集めて左にアイソレーションするレギロンにサイドチェンジすることで難なくプレスを回避できていた。
シンプルにDFの裏に抜けるトップ3人にキーパスもよく通ったし、ウエストハムが5-4-1で構える時にはMFラインの間にキーパスを通すこともできていた。
ソンとケインのホットラインについて
今シーズンのトッテナムの攻撃はソンとケインの関係性による得点を抜きにしては語れないだろう。多いのは、ケインからDFラインを抜けるソンへのラストパスやキーパスである。このためにケインは偽9番のポジショニングでライン間やMFラインへ降りる。前向きにボールを受けた時はソンの抜けに直接パスを出す。後ろ向きで受けると、仲間が相手選手を引き付けていてケインにプレッシャーが少ない時はターンしてパスを出す。ケインが整うまでソンはタイミングを合わせるためにDFラインと駆け引きしている。
このコンビが最も力を発揮するのはロングカウンター時である。特に、セットプレー時にはケインが自陣まで戻っているので、前向きに受けるとすぐに敵DFを抜けるソンへロングを出す。この試合の1点目がこのパターンであった。
ケインはパサーのタスクを遂行するため、ソンが帰るべき左SH位へ守備に戻るシーンも何回かあった。
以前は、ケインのキャプテンシーが彼に守備をさせているのだと、チームのために汗をかいているのだと思っていたが、最近のホットラインの破壊力を見るに攻撃のためだったのだなと理解できたのであった。
ボールホルダーの選択肢を削る守備
今回の試合のトッテナムの守備は、4-4-2セットよりボールホルダーへのプレッシャーを優先的に行なっていた。強豪相手には、ゾーン2では4-4-2セット守備で外回し守備を行うのであるが、今回はゾーン2でも積極的にボールホルダーの縦を切りにプレッシャーに出ていた。プレッシャーに出る選手は中央へのパスコースをカバーシャドーで消しながら行くので外回しの守備がセットでなくともできていた。
ゾーン1でも積極的にSBがサイドにプレッシャーに出ていた。そうすることで、エリア内へのパスを阻害する。その時にチャンネルをCHが埋めてハーフ抜けを予防していた。
エリア前はエンドンベレが戻ってスペースを埋める。逆サイドのCHもエリア前のカバーを担当していた。
ベイルについて
復帰後初の出番は途中出場だった。71分にベルフワインに代わって右SHとなった。投入後、すぐの直接FK、90+1分のシュートとシュートは2本。このシュートを見るにコンディションは万全ではなさそうだった。しかし、ポジトラでゾーン3まで運んだケインからラストパスをもらった90+1分のシーンは、エリア前で2-1(3-1ともとれるか)から個人技でかわした。実況、解説、僕の3人が同時に「おおっー」と言ってしまうほどキレの良い突破であった。
以下、気になったことを簡単にあげる
- 右CKを蹴る
- 4-5-1埋めず、オーリエがハードワーク
- 幅よりエリア前中での抜けを好んで選択する
- レアルの時より楽しそう。ベンチではやたらニコニコし、隣のドハティに話かける。
最後に、名言を引用
「勝利はどちらに転ぶかわからない。なぜなら、どちらも勝利を欲しているからだ」
古代ローマの哲学者 モノカンガエルノスキンティウス 名言集 より引用