暑いわね。(CV:スターダスト有田)
さて、8月に行われた怒涛のCL連続視聴により疲労困憊しているけど、それよりも超楽しかった記憶がある。特に決勝はレヴァ(⤴︎)ンドフスキィィィィィ(以下ry)。
まぁ、とにかく盛り上がったわけで、CLのレビューを書きたくなったわけで、富良野は寒いわけで(CV:野田洋次郎)。というわけで、今回はPSG vs バイエルン・ミュンヘンのCL決勝を分析&振り返っていくぜ。
スターティングメンバーはどちらも大方の予想通りではないだろうか。ただ、準決勝まで活躍していたペリシッチとしては、ここに来てベンチスタートというのは切ない気持ちだったかもしれない。
失点のリスクと隣り合わせ
キックオフして間もなく、お互いが守備的に試合を運ぼうとしていないことが分かった。いろいろな意味で失点につながりそうな両チーム。相変わらずのハイライン+ウイイレのコントローラーのプレスボタンを押しっぱなしにしたようなプレッシングを見せるバイエルン・ミュンヘン。でもカオス過ぎない。サイドに追い込んでからの数的同数or優位での囲い込み。この試合では、PSGのWGの裏抜けを警戒してなのか、SBのプレスに出るタイミングがいつもより遅く感じた。構造はこんな感じ。↓
対するPSGの面々は、ポジショナルなアレでめっちゃつないで敵ゴールまで到達できるかと言えば、そうでもない。もちろん、個々の能力は高いけれど。よって、ハイプレスをショートパスではがせる場面はそんなに多くなかった。ナバスもロングボールの精度が最高!という感じではないので、彼のキックで一気に局面をひっくり返すことは難しい。つまるところ、個人判断の合成を即興で織りなす形でバイエルン・ミュンヘンのゴールに向かって速く、とにかく速く迫るPSGであった。
PSGが見出した勝機
そんな中で、PSGの得点プランで期待値が高そうなのがカウンター(とそこから得たセットプレー)であった。
そのカウンターは大きく分けて2種類。高い位置でバイエルンのSBに誘導して奪うショートカウンターと、自陣深い位置で奪ってからバイエルンのSBが空けたスペースを一気に突くミドル/ロングカウンターだ。
まずはショートカウンターのためのハイプレスから。
ポイントは、ボールは友達でお馴染みのチアゴ・アルカンタラへのマンツーマンDFとディ・マリアのハーフスペース封鎖によってデイビスをフリーにすること、そしてネイマールがノイアーに利き足でない左で蹴らせることだ。ちなみに、後半の序盤はディ・マリアとムバッペが位置を交換。カウンター時の破壊力とバイエルン側の慣れを破壊する意図があるかもしれない。
近場にショートパスのコースが無くなっても、バイエルンの選手の技術を考えれば、頭を超えるパスを出せないわけがないので、それを逆手に取る。キック精度が高いノイアーとはいえ、左足で蹴るロブパスは滞空時間が長く、その間にMFとケーラーらがデイビスに寄せてかっさらう。そして、これは思いつきにすぎないが、デイビスはプレッシャーを受けながらの浮き球のヘディングや処理がそこまで得意ではないのかもしれない。
次に、ミドル/ロングカウンターとブロック守備。
ハイプレスをかいくぐられた時は、4-3のブロックを形成してバイエルンの攻撃を大外に誘導して遅らせ、帰陣のための時間を稼ぐ。強力なバイエルンのWGに対しては、SBとIH(たまにWG)のダブルチームで対応。チャンスがあればDFが前に奪いに出て、高い位置取りのバイエルンSBが空けた箇所を狙い撃ち。
疲労した3センターとボディーブロー
PSGには、守備に参加したくなさそうな(前線に残したいと言い換えても可)メンツが前に2人ほどいるので、4-4ブロックは毎回は見られない。よって、ボールと逆サイドのハーフスペース、すなわち4-「3」の3センター脇が空くのだが、これが極めて重要な布石となっている。
この試合、PSGの3センターは前半から走らされていた。何しろ、68mのピッチの横幅を3人でカバーし合うには、相当な走力と根性が必要だからだ。というか、リヴァプールの3センターくらいしか守れないのではないだろうか。。。
バイエルンはこの3人を前半から横に振り続け、時に鋭いパスでIH横のスペースを突き、それがボディーブローのようにじわじわと効いてくる。かなりしんどそうである。PSGの1回目と2回目の交代はどちらも3センターだった。もちろん他の狙いもあっての交代だが。
そして59分に、その3センター脇(n回目)を起点にされて、遂にバイエルンが得点を挙げる。
バイエルン得点後
スコアが動いてからは、PSGがネイマールとムバッペの位置を柔軟に変えたり、WGがハーフスペースでSBがアウトサイドレーン担当したりするも、ネイマールの独力突破やムバッペの爆速裏抜けからのカットインに頼ることが多くなり、いわゆる再現性のある攻撃は見られない。この際どんな形でも点が入れば良いのだけれど。
対するバイエルンは、得点を挙げたコマンとニャブリを下げてコウチーニョとペリシッチを投入。全く守りに入る感じはない。86分にチアゴに代えてトリッソを入れる程度である。プレスの強度も前半と比べると少しは下がったかもしれないが、半端なくつよいきもちでラインをできるだけ高く保ちつつ積極的に奪いに行き、サイドを突破されても圧倒的帰陣によってピンチを阻止。
これにてゲームは0-1でバイエルンの勝利。いやぁ、スゲー面白かった。
おわりに
両チームとも、技術や戦術などのソフト面はもちろんのこと、ハード面の次元が違って見えた。めっちゃ速くゲーゲンプレスしたり、超速でカウンターを仕掛けたり、圧倒的つよいきもちで体を投げ出してブロックしたり、後半になってもそれらを継続したり、ラジバンダリ。
それでは、今回はこの辺で終了するぜ。最後まで読んでくれてありがとな。
あったかくして寝ろよ~(CV:上田晋也 a.k.a. カリカリ君 a.k.a. メディア王)